かんづめステップ

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「ストリートファイター30th」の収斂と未練

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ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクションインターナショナル』をプレイ中です。長い…。
ストリートファイターシリーズ30周年で、初期12タイトルを網羅した記念タイトル。
ソフトの特性的にダウンロード版のほうが便利かなー、とも思ったのですが、特典冊子にも惹かれたので今回はパッケージ版です。
 
興味ない人には「同じようなゲームが12個入ってる」ようにも映っちゃいそうなラインナップですが、知る人ぞ知る一作目の「ストリートファイター」を皮切りに歴代タイトルが一堂に会するサマは圧巻。昨年12月の発表時から待ち侘びていましたが、発売までには紆余曲折がありました…
 

国内版タイトル搭載を求めて…

昨年12月の発表当初、海外版12タイトルを収録して発売される予定でした。日本版じゃなくて英語。一部タイトルやキャラ名も異なるまま発売されようとしていた。
 
日本の格闘ゲーム市場規模を考えると色々事情はあるのかもしれないけど、だからって30周年記念タイトルでそんな扱いあります?…と、どうにも納得できないという方も少なくなく一部で話題になっていました。
 
結果、海外発売から5ヶ月遅れることにはなりましたが無事、日本版&海外版両搭載という形での発売と相成りました。
世界のユーザーとマッチングできるよう、オンライン対戦については海外版4タイトル限定ということで今なお不満も残っているようですが、個人的にはオンライン対戦に望む比重が低かったので満額回答と言ってもいい措置だったかな、と思います。至れり尽くせり。
 

“テレビゲームの中心”

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子供の時分に、「ストリートファイターII」ブームがありました。
8人の個性的なキャラクター、スーファミの6ボタンをフルに使う高度な操作、向上心を誘う必殺技コマンド…
波動拳ひとつ出せるになったことが、とてつもなく嬉しかった。その先にある駆け引きにも、覚束ないながら魅了された。
 
ドラクエやFFといったRPGに食指が伸びず、ほとんどプレイしてこなかったので、自分にとって格闘ゲームこそがテレビゲームの中心であり王道でした。
 
シリーズを追うごとにキャラクターが増えていくことにも興奮を覚えた。
キャラクターの数こそゲームの進化の象徴のように感じていた時代があった。
「スーパーストIIには16人もいる!32メガビットだ!」となかば意味も分からず目を輝かせていた。
(そして今も変わらず、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』の「全員参戦」「総勢72体」(※10月28日時点)に胸踊らせているという)
 
そんな思い出が詰まったタイトルの数々を、取っ替え引っ替えプレイできるというのはなかなか強烈です。

 
まあ、子供のころに触れた感性のまま親しんできたので、腕前はそんな上手くないですけどね…笑。下手の横好き。
 

ミュージアムの充実ぶり

 

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ミュージアムモードが充実していたのも嬉しい。
キャラクタープロフィールや必殺技のモーションコマ送り、開発資料が見られるのは発売前情報で把握していたのですが、なかでも「ヒストリー」の項目が思っていた以上に細かくて見応えありました。
 

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…ただ、盛り沢山ゆえにページ送りが大変だという欠点も。
この項目で挙げた4枚の画面だけでも、それぞれ41~140項目あるうちの1ページです。最後のイラストに辿り着くまでに、ただひたすら右へ右へとページ送りしなくちゃいけない。せっかくの貴重な資料なだけに、せめてサムネイルから選べる機能ぐらいは備えてもよかったんじゃない?
 

やっぱり欲しかった『ストZERO3↑(アッパー)』

シリーズを彩る12タイトルですが、唯一の心残りはストリートファイターZERO3↑(アッパー)』の未収録。
 
当時からアーケードよりも家庭用でのプレイが主だったので、『ストZERO3』はプレイステーション版の思い入れが強いです。
アーケード版からさらにフェイロン、サンダーホーク、ディージェイ、ガイル、殺意の波動に目覚めたリュウ、真・豪鬼が追加されています。ドリームキャスト版、セガサターン版ではさらにファイナルベガが追加されたんだったかな。
 
前述の通り、「キャラ数こそ命」的な価値観も捨てきれない自分にとって、この集結ぶりこそ『ストZERO3』なので、これらの追加要素がアーケードへと逆輸入された『ストZERO3↑(アッパー)』はぜひともラインナップに加えてほしかった。
PSPで出た『ストZERO3↑↑(ダブルアッパー)』とまで言わないからさ…。
 
ストZERO3↑(アッパー)』は、従来のCPS2基板じゃなくてNAOMI基板だから同じようには移植できない、という意見も見るけど、いやいやNAOMIでエミュ走らせてるだけで元はCPS2仕様だとも聞く。現にPS2ストZEROコレクションには収録されてるじゃん。でもほら今回はあくまでアーケード初期作のコンピレーションだから…云々
 

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まあ、アーケード版のこのキャラ数でも充分とも感じるけど……いや、ここだけは「未練」がましく言い続けたいと思います…笑。
 

ALL ABOUT ストリートファイター

パッケージ版には、全96ページの特典冊子が付いてきます。
 

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「ALL ABOUT ストリートファイター 30周年復刻版」。
 
2000年に刊行された「ALL ABOUT カプコン対戦格闘ゲーム1987-2000」を元に、2003年発売の『ハイパーストリートファイターII』特典として「ストリートファイター」に関連するページだけを抜粋した「ALL ABOUT ストリートファイター」を復刻した冊子になっています。
元々がデータの細かい資料集なのですが今回、A4判型だったものがA5判型になり、かなりの縮刷印刷に仕上がっています。
 
 

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自分は、少々の可読性を犠牲にしてでも情報がコンパクトにギューッと詰まってる感じが好きなので…笑、なかなか満足の高い一冊でした。巻末には各タイトルのアーケードインストラクションカードが掲載されているのも便利。

 

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冊子にはちゃんと『ストZERO3↑』の解説ページもあるのに、ゲームには収録されていないの辛い。(さっそく未練が…笑)
 

シリーズ30周年の集大成

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 と言うことで少しばかりの未練はありますが、これだけのタイトルが一挙に収斂する選択画面を眺めているだけでも感慨深いものがあります。発売前の紆余曲折があったから余計に愛着も湧きます。
 
当時さんざんやり尽くしたゲームだけに今またどっぷりプレイするってことは少ないと思いますが、童心を振り返って末永くプレイするソフトになるだろうと思います。
 
じゃあ今夜は「ストZERO2」でもプレイしようかな。