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鎖状につながるデュアルアクション…『アストラルチェイン』レビュー

発売から1ヶ月経ちますが、『アストラルチェイン』の話題。プレイ時間は現在55時間、2周目をプレイ中です。

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◆ASTRAL CHAIN(アストラルチェイン)|Nintendo Switch|任天堂

プラチナゲームズによる完全新作アクション、『NieR:Automata』で知られる田浦貴久さんによる初ディレクション作品です。自分的には『NieR:Automata』をプレイしていないので田浦作品初プレイでもあります。

と言うことで、遅まきながらちょっとインプレッションでも…。

 

 レギオンとともに戦う二者一体の操作が気持ちいい!

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主人公とともに、鎖(=アストラルチェイン)で繋がれた生体兵器「レギオン」を操作し、二者一体の攻撃を仕掛ける「デュアルアクション」
ギオンは「ソード」「アロー」「アーム」「ビースト」「アックス」の全5種類、戦局に応じて切り替えながら戦うことになります。
主人公とレギオンが、別々の敵(=キメラ)を手分けして攻撃することも出来るし、1体の敵に対して集中攻撃を仕掛けることも出来る。

 

そして何より醍醐味になってくるのが、両者が繋がれたチェーンを活用したアクション。
突進してくる敵に対してチェーンを張って弾き返したり(=チェイントラップ)、敵をぐるっと囲めばしばらくの間、動きを封じることが出来る(=チェインバインド)。

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この瞬間が気持ちいい!
操作が複雑なのは否めないし、敵の攻撃もなかなか激しい。その障壁を超えて、敵の攻撃を封じることに成功し、こちらからの猛攻に転じる瞬間。『ベヨネッタ』のウィッチタイム然り、こういった局面の変化こそアクションの面白さだなと感じます。

チェインバインドのこの拘束具合もなにげに好き。たんにチェーンを巻きつけるだけでなく、地面とも結束し身動き取れない画は、チェインバインドが決まった気持ちよさを補強してくれます。

 

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攻撃は、基本的にボタン連打か溜め押しの繰り返しだけでも問題なく、比較的シンプルにまとまっています。ただ、連続攻撃の節目で光る瞬間があり、これに合わせてレギオンに指示を出すことが出来れば「シンクアタック」と呼ばれる、より派手な攻撃へと持ち込むことが出来ます。
光るきっかけは、レギオンを鍛える(=ラーニング)と増えていき、多彩なシンクアタックを連鎖させていけるようになるのが爽快です。

ちなみに…「チェインバインド成功したらシンクアタック発動」できるようになると、途端に攻撃のテンポが上がって一層楽しくなったので、ラーニングでこの項目を見つけたら一目散に開放してしまうのがオススメ

 

こちらに戦闘シーンを、取り留めもなくまとめた映像を載せておきます。拙いプレイですが、なにかの参考になれば。

 

 

入り組んだ街を駆け、キメラの発生源を追う探索パート

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アクションだけでなく、各章の前半には探索パートも展開されます。
繁華街や路地裏、ジャンク街に降り立って、キメラの発生源を情報収集しながら探っていきます。最後にはそれら情報を選択肢にして答え合わせする一幕もあり、アドベンチャーゲームの様相です。
また、情報収集の合間には住民の困りごとを解決するよう依頼されることも。硬軟さまざまなイベントが発生して楽しいので、面倒臭がらずプレイしたいところ(もちろん無視して進めることもできる)。
 

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尾行したり。

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アイスを落とさず運んだり。 

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子どものクイズに答えたり。(正直者は誰でしょう?)

 

さきほど操作が複雑だと書きましたが、一方でこの手のアクションゲームには珍しく「ジャンプ」操作がありません。レギオンの操作で手いっぱいな分、これ以上煩雑には出来ないとメリハリつけてオミットされたのでしょう。

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おかげで目の前にアイテムボックスが見えているのに、こんな段差すら直接上がることができない…汗。
もどかしい。
でも。じゃあどうやったらこのアイテムボックスに辿り着けるのか、マップをくまなく探索する動機づけになっているのが楽しくもあります。

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おっ、ここから下りたら取れそう!

 

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癒やしスポット。

 

 

魅力的なサイバーパンク…でも不満も?

近未来の発展した世界、キメラと生物兵器「レギオン」、警察…を軸に展開される王道的ストーリー。各章に分かりやすく「これぞ!」という見せ場が盛り込まれていて惹きつけられます。

 

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最初のプレーヤー設定で、主人公として選ばなかった方が双子のもう一方(=アキラ・ハワード)として登場し、効果的に影響を及ぼすシナリオ展開も上手い。
自分は男性主人公でプレイし始めたけど、女性主人公だとどんなプレイフィールになるのかも、そのうち試してみないと。ホットパンツ。

 

 

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個人的には、FILE 06「従犯」の急展開がお気に入りです。
新たな舞台が登場し、そこに住まう人々の思惑を知り、世界観がより深まっていって…全編を通して一番テンションが盛り上がった場面だった。

ただ、裏を返してしまえば、この時に抱いた期待感に見合う終盤ではなかったな、消化不良だったな、というのも本音です。もし続編が制作されるのであれば、あらためて掘り下げられていく場面なのかも。

 

 

難易度と、嬉し恥ずかしリザルト評価

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各章をクリアすると、リザルト画面でプレイ評価が示されます
ランク「D」「C」「B」「A」「S」「S+」の6段階。…高評価を目指すやりこみ要素であると同時に、「下手くそだ」と突きつけるイヤな場面でもあります。ってことで緩和策もいろいろ盛り込まれてました。

 

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まず難易度「有利」(イージー相当)以下だと評価が付きません。この画像は、上と同じ章のリザルト画面ですが、6段階評価ではなく本作のマスコット「ラッピー」のアイコンに置き換わっています。デフォルトの難易度が、この「有利」になっているのも配慮が効いている。
難易度は「守護」「有利」「拮抗」「極限」の4段階…だと思う。まだ上の隠し難易度あったりして?

 

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そして難易度「拮抗」(ノーマル相当)以上でプレイし評価される場合も、6段階評価の烙印こそ受けてしまいますが、評価項目に極力、ネガティブな文言が避けられていることに気付きます。
減点法じゃなく加点法。
ダメージを受けても、ほかのテクニックで魅せて加点を重ねれば、評価S+への挽回も普通に狙える。
アイテム使っても、アイテムを使いこなしたという加点も用意されているので、特に1周目プレイは苦戦したらどんどん使っていきたい。アイテムはその章をクリアしたら回収されちゃう「支給品」という分類があるので、惜しみなく使おうと思わせてくれるのもいい。

 

もちろん、高評価リザルトを目指そうとすると条件が厳しく難儀するシーンも多々あるのですが。
そんな場合に、本作はその章をまるまる再プレイしなくて済むのも有り難い。
章(=FILE)より細かくプレイ再開地点を指定できたり、目当ての戦闘シーンで高評価を獲得できたら、その時点でリタイアしてしまえばその高評価がリザルトにも反映されます。

 

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…と言うことで2周目プレイ、現在はFILE 06「従犯」のS+(拮抗)まで達成。奇しくも前述した一番お気に入りの章です。
この調子で、とりあえず「拮抗」でのS+制覇を目指して、そのあと恐る恐る「極限」に挑んで…と、もうしばらく『アストラルチェイン』をプレイすることになりそうです。

ただ、高評価リザルト以外にも多岐にわたるやりこみ要素の一覧(=オーダー)を見ていると、「さすがにこれは無理じゃね」ってのもちらほら見えるので、あんまり躍起にならない程度にしておかないと。

 

ASTRAL CHAIN(アストラル チェイン) -Switch

ASTRAL CHAIN(アストラル チェイン) -Switch