ソラ参戦!
これで「ファイターパス Vol.2」で配信されるファイターが勢揃いし、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』の世界がフィナーレを迎えました。
…と言うことで昨年「ファイターパス(Vol.1)」が完結したときと同様に、「ファイターパス Vol.2」のファイター6体を振り返っていきます。
例によって、原作タイトルをプレイしていないファイターが多く、また戦術を立ててプレイするタイプでもないエンジョイ勢の雑感ですので、そこはひとつご容赦願います。
それでは見ていきましょう。
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ミェンミェン
「ファイターパス Vol.2」トップバッターを飾ったのは、ミェンミェンでした。
先んじて「『ARMS』から参戦」と意味ありげな言い回しの予告が出たことで、特定の1人ではなく主要ARMSファイター8人がカラーバリエーション違いで参戦するのでは、と予想されていました。
結果、ミェンミェン 1人の参戦だと分かったときはちょっぴり寂しかったですが…。
しかしそのおかげで、投げを決めると左ウデのドラゴンが強化されるなど、原作『ARMS』におけるミェンミェンの特性もしっかり再現したファイターに仕上がっています。
その長ーいウデを活かすため、通常攻撃ボタンで左ウデ、必殺ワザボタンで右ウデを操作するという異例のファイター。
左右ほぼ同時に攻撃を繰り出すなんてことも出来ますが、実戦でこれが功を奏する機会を狙うのはなかなか難しそう。
ミェンミェン&ワンワン。
スティーブ/アレックス
世界でもっとも売れたゲーム『マインクラフト』から、スティーブ/アレックス参戦。
その要請を受けたときの「ど、どうやって…?」「はい、できます」という困惑した表情の桜井さんが印象的だった。
とにかくこの立方体のビジュアルですよね。
ファイターはもとより、ステージや勝利画面に至るまでインパクト抜群。あらゆる世界観を内包してきた『スマブラSP』のなかでも、特段の違和感を放っているからこそ転じて、使っていて楽しいファイターです。
採掘、クラフト、ブロック生成の三拍子がキモとなる。
大乱闘の合間でもスキあらば採掘をし、クラフトで道具を強化していく。使用する素材を選ぶ要素はなく強い素材からクラフトに充てがわれていくので、細かいことは気にせずアバウトに採掘-クラフトを繰り返すことを心がけたい。
ただ、原作『マインクラフト』で一番大事であろうブロック生成を忘れがちなのが玉に瑕。
よもや『スマブラSP』の時代になって、こんなポリゴン数のキャラが参戦することになろうとは。「ファイターパス Vol.2」最大のサプライズでした。
セフィロス
『ファイナルファンタジーVII』より、クラウドの宿敵 セフィロス参戦。
他社ゲストファイターにおいて、初めて同一タイトルから固有の2体目参戦を果たしてファイターになります。ケンやリヒターはダッシュファイターですからね。
配信時には「セフィロスチャレンジ」という期間限定の専用モードがありました。
1on1でセフィロスに挑み、勝利すると一足早くファイターとして解禁されるという趣向でした。こういった措置も含めて、さすが『ファイナルファンタジーVII』だな、と格を感じさせます。
セフィロス参戦を機に『ファイナルファンタジーVII』出典の音楽やスピリッツが追加されたのも嬉しかった。
ピンチに陥ると生える「片翼」と、刀身の長い「正宗」が特長的。
攻撃ごとのリーチを把握し、「片翼」状態になったときはスーパーアーマーも活かして果敢に斬り込みたい。
ホムラ&ヒカリ
「ファイターパス」が発表された当時の任天堂タイトルのシリーズ最新作として、『ファイアーエムブレム風花雪月』(ベレト/ベレス)と並んで参戦を有望視されていたのが『ゼノブレイド2』でした。
厳密には予想されていたのはレックス参戦でしたが、そのまま実現してくれないのもまた「スマブラ」らしくて心憎い。
かくして、ホムラ&ヒカリとして参戦。2人をチェンジしながら闘うファイターになりました。
とにかく、ホムラの横スマッシュ攻撃「フレアスマッシュ」の破壊力たるや!
ヒカリでスピーディーに蓄積ダメージを与えながら、ホムラにチェンジして豪快な一撃を見舞う。そんな鮮やかな立ち回りが出来れば痛快なファイターですね。
『スマブラfor3DS/Wii U』で一度、撤廃された変身系ファイター。
『スマブラSP』に場を移しても、ゼルダ/シーク、サムス/ゼロスーツサムイは別ファイターのまま。ポケモントレーナーの復活はありましたが、ポケモン入れ替えと変身では趣きが異なる。
そんな中で参戦したホムラ&ヒカリには、久しぶりの変身系ファイターとしての新鮮さと懐かしさを感じました。
カズヤ
『鉄拳』よりカズヤ参戦。格闘ゲーム出身のファイターとしては4体目です。
そして、これまでのリュウ、ケン、テリー・ボガードにも増して格闘ゲームの要素や操作システムを色濃く搭載したファイターに仕上がっています。
前提として、なにも使いこなす必要はないというアバウトさを押さえた上で。
一種、格闘ゲームのアンチテーゼとして始まった「スマブラ」が、ここまでしっかり格闘ゲームの原作再現を盛り込んできたことに必然めいたものを覚えます。
ここまで80体以上ものファイターの差別化を図ってきた末に選んだ個性と言うか。
これが栄えある最後の追加ファイターだったら戸惑うところですが、そのひとつ手前の追加ファイターとしては興味深い変遷を背負ったファイターでした。
カラーバリエーションで脱ぐ人、着込む人。
ソラ
『キングダムハーツ』より、ソラ参戦。
最後の追加ファイターという上がりきった期待に、軽やかに応えてみせた得心の選出!
いやもちろん、原作タイトルの特性を思えばこの参戦を叶えるために要した交渉と労力は想像に難くないのですが。しかし、実際に「スマブラ」の世界に並び立ったその姿は、気負いもなく自然体。
地上を快活に、そして空を奔放に駆けるソラ。
身軽でふっ飛ばされやすい性質ではありますが、その機動力と上昇力を活かして思わぬ距離をも復帰してみせる。「スマブラ」におけるアクションの根源的な楽しさを体現してくれるようなファイターで、そういう点でも最後の追加ファイターとして最高でした。
さすがにディズニー要素が直接登場することは難しかったか…。
原点への循環
新しいファイターが参戦するたび、「スマブラ」の幅広さに驚かされてきました。
凄い、凄い、凄い…
そう繰り返しているうち不意に認知が反転して、こんな感慨を抱くことがあります…
「スマブラって凄いなあ」
「マインクラフトやソラにとどまらず、マリオやリンクまでいるんだもんなあ」
初代『スマブラ』から当たり前の存在になっていたけど、マリオやリンクがいるからこそ近年の新ファイターとの夢の共演が意味を成す。
そんな捉え方をしていたものだから、ソラ参戦ムービーのラスト…ソラとマリオが握手を交わすシーンはひときわ象徴的に映りました。
次はさらに凄いもの、さらにさらに…というインフレーションの連鎖を降り、
「凄い」という興奮をソラからマリオへと循環していく。
終結としての原点への循環。
あくまで自分の勝手な解釈だけど、『スマブラSP』を締めくくる光景としてこの上ないフィナーレだった。
いや、フィナーレじゃないか。
ここからが真の戦いなのかもしれない。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』はまだまだ終わらない、ということでこの記事を締めたいと思います。