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『銀魂2 掟は破るためにこそある』

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映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』オフィシャルサイト

先月19日、映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』を観てきました。

前作を劇場で観そびれてしまっていたのですが、今作は原作コミックでも大好きだった「真選組動乱篇」をフィーチャーした一作ということで、新たに発表されたキャストも魅力的だし、今回は是非とも観ねばと行ってきました。

ある意味、その感想を書きたかったというのが、今回ブログを立ち上げた理由のひとつです。
どうしてもツイッター上で映画の感想となると、文字数や仕組みもあって「面白かったー!」ぐらい淡白なツイートに終始しちゃいますしね。

ちなみにこういった漫画実写化作品は、世間の評判に対してあまり嫌いではありません。むしろ、劇場にまで観に行く作品のうち漫画実写化作品の割合を考えたら、むしろ「好き」だと言わなきゃいけない感じかも。

と言うことで『銀魂2 掟は破るためにこそある』。だらだら振り返っていきましょう。

三浦春馬演じる伊東鴨太郎と真選組動乱篇

新キャストで白眉だったのが、伊東鴨太郎を演じた三浦春馬
キャストとビジュアルが発表された時点から、これはちょっと凄いな…と膝を打ったのを覚えています。

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そして実際に観て、期待に違わぬ伊東鴨太郎だったと思います。
冷静に眼鏡をクイッと上げる佇まい、土方との睨み合い、なにより列車での最終局面は彼の感情が一気に裏返る機微を魅せてくれる。
総じて、見事に「真選組動乱篇」の渦のただ中を引き締めていて最高でした。


そんな伊東鴨太郎のクーデターに抗う真選組側の描写もいい。

近藤局長だけは守らんと敵地に向かう沖田総悟には、男なのに吉沢亮 格好良すぎかよ!と思ったし。トッシーが板に付きすぎて、土方十四郎役の起用は前作の時点からトッシー込みで柳楽優弥選んだでしょとか。中村勘九郎演じる近藤勲の、懐深い豪胆な語り口も好き。

余談ですが…。
歴史本来の「新選組」に対する自分の知識って、2004年のNHK大河ドラマ新選組!』に端を発するところが大きくて。そこで伊東甲子太郎派閥の隊士・藤堂平助を演じていた中村勘九郎(当時は勘太郎)が、曲がり曲がってインチキ幕末映画で伊東鴨太郎を説いてる構図ってのを、変に楽しんでたりもした。

アクションシーンのパワーアップぶりに興奮

コメディ、ドラマと来て、アクションシーンの迫力ぶりにも驚かされました。
のちに観た完成披露試写会でも語られていましたが、福田雄一監督こんなの撮れるのかよ!って感じです。


映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』完成披露試写会ダイジェスト【HD】2018年8月17日(金)公開

 

伊東鴨太郎vs土方十四郎
神楽&沖田総悟の共闘
そして、銀さんvs河上万斉の決戦

三元中継で、それぞれの刀をアクセントに目眩く場面転換で魅せる演出が格好良かった。
ただ、鴨太郎のバトルが一段落しドラマパートに移行してるのに、かたや銀さんvs万斉のバトルが続いているっていう、動静アンバランスな場面転換が繰り返されたのはちょっとマイナスポイントかな…。

神楽のアクションシーンで言うと、真選組隊士服を着てると橋本環奈の体形的にパツンパツンが分からなくなって、素直にアクションに集中できていいですね…汗。

福田監督の集大成としての『銀魂』?

福田雄一監督と『銀魂』の親和性の高さって凄いですよね。

福田作品で、自分が初めて観たのは堂本剛主演の『33分探偵』。以降、『コドモ警察』や『女子ーズ』も好きだけど、肝心の『勇者ヨシヒコ』シリーズとかは観ていなかったり…。
かたや『銀魂』も、始まった当初はアニメ観たり原作読んだり好きな作品だったのですが、近年の展開はほとんど追えていません…。

どちらもファンと呼ぶには中途半端な「好き」加減であれこれ言うのも恐縮ですが、メディアこそ違うけどギャグや笑いに対するスタンスが通底していると言うか、実写化をこのお互いの円熟期に手掛けるべくして手掛けたっていう巡り合わせを感じます。


序盤に展開されるギャグパート「将軍接待篇」での、「将軍かよォォォォ!」に代表される「ノリとタイミング」は、福田監督だからこその安心感があります。

 

これまでの福田作品のキャストの再登用が多めなのは、もはやお約束ですね。
今作の新キャストで言うと、『コドモ警察』の勝地涼、『俺はまだ本気出してないだけ』の堤真一。でも、どちらもちゃんと将軍であり松平片栗虎なのがさすがです。
そういったキャストの集結ぶりも含めて、福田雄一監督の集大成と呼べるシリーズに仕上がっているんじゃないでしょうか。


…と言うことで、さすがに毎年毎年…とは行かないまでも、もう何作かはシリーズ続いてほしいです。

その行き着く先に、『変態仮面鈴木亮平を西郷特盛役で起用なんてことをやってのける日を楽しみにしています!どん!