昨日の「キングオブコント2018」に続いて、こっちの大会についても軽く語りたい。
「歌ネタ王決定戦2018」は9月19日(水)に、MBS(毎日放送)で放送されました。
関西ローカルでの放送なので全国的な盛り上がりはありませんが、TBS系列で毎年この時期にやってることからキングオブコントの前哨戦的な感覚で見ています。
歌ネタ王決定戦とは
文字通り「歌ネタ」限定のお笑いコンテストです。
前身は「新世代漫才アワード」という高校生が審査員を務めるコンテストだったのですが、それでは代わり映えしないからと5年前に刷新。歌ネタ限定と言いつつ、漫才やコントでも歌や音楽の要素があればOKって感じでかなり緩いです。
歴代チャンピオンは下記の通り
…で過去2年が、かまいたち、藤崎マーケットと、歌ネタというよりはコントの地力を見せつけて優勝という感じで、どこかコンテストの趣旨からは離れた消化不良の感があったんですよね。かまいたちがこの大会の優勝を足掛かりに、翌年のキングオブコントを制したというのも、独自性が薄れてしまっていた。
新風を巻き起こした「メンバー」
そんな中で今年、チャンピオンの栄冠に輝いたのがメンバーでした。
正直、初めて見るコンビだったのですが、これぞ「歌ネタ王」のために発明されたというような全編リズムに乗せた漫才。着想としてはこれまでにも有りそうだったけど、完成度が高いからか新鮮で見事だった。
「バキューン」「なんでぇ~♪」…銃撃音の天丼もさることながら、決まって「なんでぇ~」のリズムも心地良い。
ちなみに初めてなのにコンビ名には見覚えがあるなあ、と思っていたら…
コレでした。
『水曜日のダウンタウン』2015年4月29日放送より…「芸人検索ヒット数ランキング」。
「いかがなものかなコンビ名で3位にランク」してました。そうだよなあ、このコンビ名は検索泣かせだ…汗。ちなみにこのランキングの1位は2700(→ザ ツネハッチャン→2700)。
気になったファイナリスト
アキラ100%は、ギターで股間を隠して裸あるあるを歌い上げる新境地を披露。
でも、この分野で戦うとなると、そりゃどぶろっくの方に一日の長がありますわな。リズム、ネタの質ともに力量差を見せつける感じになっていて正統派で面白かった。最終決戦では、しっかりド下ネタを叩き込んでくるあたりも最高です。「大きなイチモツをください~♪」。
ミキやトットは、どうしても漫才に少し歌や音楽のエッセンスを足しただけって域は出ていなかったかなあ。
その点、さや香はM-1グランプリでもどっぷり童謡ネタだったし、歌ネタが得意分野になってくるコンビになるのかな。唐突な「フラッシュモブ」ネタ、面白かったけどもうひと捻り欲しかったかな。
脱・前哨戦へ
と言うことで、「メンバー」の躍進で満足いく結果となった今年の歌ネタ王決定戦でした。
ユニークな着眼点に絞った大会だと思うので、ほかの大会の縮小版や前哨戦に留まっていては面白くない。今回のメンバーのような方向性を秘めたコンビを今後も発掘していければ、独自性のある大会へと発展していけるんじゃないでしょうか。
でも、関西ローカル色も残しつつ今後も開催してほしいですね。