映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』のBlu-ray&DVDが先月12月25日(金)に発売されました。
自分も早速購入しました。
今回は玉璽レプリカやTシャツなどの限定アイテムが同梱された「超豪華版」もラインナップされていましたが、さすがにそちらには手が出ず。
もともと今作は昨年5月劇場公開予定だったところ、新型コロナの影響で公開延期を余儀なくされ、7月23日(木)に公開された作品です。
その延期に準じてBlu-ray化も遅れるかな、と思いきやどうにか2020年内発売には間に合う形になりました。
(まあ、鑑賞し終えてこうしてレビューを書くのは年明けになってしまいましたが…苦笑)
そういった経緯やこの1年の出来事など今作を取り巻く環境も踏まえて、今回のBlu-rayには複雑な感慨がどうしても過ります。その思いを綴っていきます。
今一度、プリンセスの物語を
『コンフィデンスマンJP プリンセス編』の舞台は、マレーシア・ランカウイ島。
世界有数の大富豪レイモンド・フウ(北大路欣也)の遺産を手に入れんとするダー子(長澤まさみ)らに連れられ、フウ家の隠し子に扮して潜り込んだコックリ(関水渚)の数奇な成長物語が騙し合いを通して描かれます。
劇場鑑賞時に書いたこのレビューの通り、思い描いていたカタルシスとは異なる趣向だったことに初見時はちょっと面食らいました。
しかし今回、そうと知った上で観る2回目はまた違った面白さがありました。
コックリとフウ家3姉弟(ビビアン・スー、古川雄大、白濱亜嵐)の掛け合いのなかにも、結末に描かれていく本心の片鱗を垣間見ることが出来たのも楽しい発見でした。
「詐欺師大集合」の触れ込みのもと、シリーズキャラが総登場するのも今作の見せ場。
そのなかには、前作『ロマンス編』の主要キャラだったジェシーとスタアも。演じるは三浦春馬さんと竹内結子さん。
華やかなオールスター集結の展開が、一転して「どうして…」と胸が痛むばかり。
連ドラの頃から恒例だった副音声コメンタリー「五十嵐のスウィートルーム」が今作のBlu-rayには用意されていないのも、2人の出演シーンをどう語るのかを思えばやむを得ない判断だったのでしょう。
メイキング風景と関連番組の時間差
特典ディスクは2枚。
メイキング映像のほか、モナコ(織田梨沙)が主役のスピンオフドラマ『コンフィデンスマンMC』、YouTubeで展開していた配信番組「おめざめテレビ」「コンフィデンスマンTV」、舞台挨拶の模様など、ディスク枚数が前作より増えたことでかなり網羅的に収録されています。
ちなみに…特典ディスクはDVDなので、YouTubeで見ていた時よりも画質が見劣りするなどのデメリットもありますが…。
メイキング映像に収められたランカウイ島の開放的な撮影風景から、一転してアクリル板や距離が保たれた宣伝番組の模様は、この間1年弱の世情の変化もありありと映し出している。
なかでも印象的なのが昨年6月11日(木)配信された「おめざめテレビ」。
めざましテレビをもじったパロディ企画で、延期されていた劇場公開日が発表され、ここから再び盛り上げていくんだという高揚感を覚えました。
公開延期になってた映画『コンフィデンスマンJP』の公開日決定の報せ、あらためて確認。この時勢を経て、シンプルに「笑おう」という一語のキャッチコピーが頼もしい。
— ポタラ (@Potara) 2020年6月11日
『コンフィデンスマンJP プリンセス編』特番「おめざめテレビ編」 https://t.co/hguuOZOXeP @YouTubeより
あわせてこの番組内で告知されたのが、前作『ロマンス編』の地上波初放送と「コンフィデンスマンTV」のスペシャル生配信。この2つが行われるまさにその当日、三浦春馬さんの訃報が飛び込んできたことが思い起こされます。
新型コロナがあり、悲しい報せが相次ぎ、その前には下世話な文春砲もあったな…
今回は単なるお気に入り映画のBlu-ray化に留まらない、2020年の揺れ動きの一端がここにパッケージされているような感慨があります。
だからこそ今作は特別になってしまいましたね。
そして痛嘆に暮れるだけでなく、本編やメイキング映像に映る2人の笑顔を素直に受け取って今作を楽しむことがささやかながら冥福を祈ることになると思って、大事にしたいですね。
英雄を心して待つ
最後にもうひとつ。
前述の本編レビュー記事でも「撮影時系列がいつなのかメイキングが気になる!」と書いていた某ラストシーンについて。
もしかして前作『ロマンス編』の時点で用意周到に撮影されていたのか!?…と期待しちゃっていましたが、さすがに夢見すぎていました。普通に今作のために新たに撮影されたシーンでした。
ちなみに…「おめざめテレビ」でも、「あの衣装をもう一回着た」とトークしている一幕もあって、なるほどこのシーンのことだったんだな、と。
ただ、次回作『英雄編』は分かりませんよ!
大ヒット御礼舞台挨拶より
— 【公式】『コンフィデンスマンJP』 (@confidencemanJP) 2020年8月13日
緊急速報😻‼️‼️‼️
🌈 ㊗️ 🎉 🌈 ㊗️ 🎉
#コンフィデンスマンJP
映画第3弾 #英雄編 製作決定〜〜‼️
㊗️ 🎉 🌈 ㊗️ 🎉 🌈
物語は #プリンセス編 から英雄編へと繋がっていく…!
プリンセス編をくまなくチェックして、
第3弾にご期待を😽💓🐟
👇発表の瞬間…‼️ pic.twitter.com/YB3R9qhIv9
今作『プリンセス編』が公開されて間もないタイミングでの発表。そしてこの文言は、すでに今作に布石が打たれているのではという期待感が今度こそ募ります。
一方でこの発表の迅速さに反して、クランクインした等の続報はまだ聞きません。
激変に見舞われた作品だけに正直、今後どうなるか分かりません。
もしかしたら制作中止かもしれない、と思わなくもないです。どのような判断があっても受け入れる心持ちをしながら、しかし次回作『コンフィデンスマンJP 英雄編』が晴れて公開される日を楽しみに待ちたいです。