『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』にて本日、早期購入特典である新ファイター「パックンフラワー」が配信されました。
自分も早速プレイ中です。
ですが今日の記事は、ファイターではなく「ステージ」のお話。
スマブラと言うと、どうしても「ファイター」の話になりがちだけど、「ステージ」だって任天堂オールスターゲームの醍醐味を体現する大事な要素。
そこには個々のファイターに負けず劣らず、あらゆるこだわりが詰め込まれ、楽しませてくれる。
個人的には、ファイターについてはもう望むべくもない数が出揃っている感があるので、ステージの方こそあれやこれや要望や良し悪しを語りたくなることがあります。
…と言うことで、『スマブラSP』に登場するステージを「新ステージ」「歴代ステージ」「落選ステージ」の観点から見ていきたいと思います。
待望の新ステージ、4つの出来栄えは…
まずは『スマブラSP』で追加された新ステージについて。ファイター同様、これまでのステージの集大成が大きな主題としてあるので、新ステージの追加は控えめの4ステージ。
『スーパーマリオオデッセイ』に登場する「ニュードンクシティ」の象徴「ニュードンク市庁舎」をモチーフにしたステージ。
地上~中段階~屋上を周遊しながら戦う。BGMに「Jump Up, Super Star!」を選択した場合、ポリーン&バンドマン3人に触れるとともにBGM演奏が足されていくというイベントが発生(「スーパーマリオブラザーズ(バンド演奏)」の場合はバンドマン3人のみ)。屋上にはオデッセイ号の姿もお目見えする。
新ステージは、やはりこういったシリーズ最新作の要素がフィードバックされるのが嬉しいですね。今さらマリオに大きな変更を加えることは出来ないけど(それでも今作はコスチュームに一部アクション、アピールとかなり手が加えられていると思う)、ステージなら再現できる。
ファイターだけでなく、ステージ選出にも大きな興味を抱くようになった一因です。
…と言うことで、こちらもシリーズ最新作が出典となるステージ。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が持つ、雄大な景観を真正面から捉えたロケーションで戦う「始まりの塔」。
かねてから『ブレス オブ ザ ワイルド』をスマブラのステージにするなら、広大な世界のどこを切り取ったらステージ映えするだろうか、と妄想を重ねていましたが、塔の頂上というのは盲点だった。昨年のE3で、このステージが初めて発表された時には膝を打ちましたね。
結果、今回の追加ステージのなかでは一番好きなステージです。「戦いの記録」から見られる、自分が一番プレイしたステージもこの「始まりの塔」でした。
待望のインクリング参戦と合わせて楽しみだった『スプラトゥーン』出典のステージ。数多ある原作ステージから白羽の矢が立ったのは「タチウオパーキング」でした。
スマブラだから奥行きの移動こそありませんが、『スプラトゥーン』で言うところの自陣から中央エリアへと下っていく坂道や地形が忠実に再現されているので、よくよく見比べてみるのも一興です。
ただ、この坂道だらけの地形がスマブラステージとして楽しいかと言うと少し首を傾げる思いもあり、正直なところ「戦場化」してプレイしているケースの方が多いです…。
引いては、『スプラトゥーン』からもう1ステージぐらいあっても良かったんじゃないかなあ、なんて。
インクリングは『スマブラSP』から参戦したばかりの新参者ですが、待望度合いから言えば一挙2ステージぐらいの厚遇があっても然るべきだったと思うですよね。
ってことでもう1ステージあるとしたら、ギミック盛り沢山の「タコツボバレー」か、オオモノシャケが襲いかかり潮の満ち引きでステージ地形が変化する「難破船ドン・ブラコ」とかどうでしょうか?
今作の他社ゲストファイター・シモンのホームステージ「ドラキュラ城」。ただ、個人的には『悪魔城ドラキュラ』をほとんどプレイしたことがないので、このステージにも特別な思い入れはないかなあ…。
ただ、スマブラには珍しいダークな雰囲気を醸し、数々のボスキャラが背景演出として登場、アレンジも含めた多様なBGMは、『悪魔城ドラキュラ』ファンの方には堪らないステージに仕上がっているんじゃないでしょうか。
今回の記事のためにスクリーンショットを撮ってて改めて注視したのですが、このステージの時計は「村と街」や「アンブラの時計塔」と違ってリアルタイムじゃないんですね。
思い出の歴代ステージ
ここからは『スマブラSP』に登場する歴代ステージを、好きなステージやシリーズのなかでの位置づけをいくつかピックアップして振り返ってみましょう。
『スマブラDX』が初めて発表された時に見たのが、この「いかだと滝」(当時は「コンゴジャングル」)ステージのスクリーンショットでした。すげー、ゲームキューブはこんなキレイになっちゃうのかあ…と驚いたのを覚えています。
そんな当時のグラフィックも今ではチープ扱いなのが悲しいところですが、大幅にリファインされて復活したのが嬉しいステージでした。初代『スマブラ』ステージは、当時の雰囲気を再現したグラフィックに留められているので、その進化ぶりで言えば『スマブラDX』からの復活ステージはいずれも目を見張るものがあります。「夢の泉」「フォーサイド」なども絶品です。「惑星コーネリア」では、『スターフォックス零』を思わせる地形が新たに描き加えられているのも憎い。
グラフィックで言うと、携帯機『スマブラ for 3DS』からのステージがきちんとクオリティアップしているのもポイントです。パタパタと場面転換していく「ペーパーマリオ」、背景の戦闘シーンの描き込みも覗ける「初期化化爆弾の森」など、HD画質だからこそ映えるシーンも多く好きなステージ郡です。
グラフィック的な観点でひとつ契機になったと感じるのが『スマブラX』から登場する「戦艦ハルバード」。
バトルの背景で、戦艦ハルバードがド派手に飛び回るステージ。必ずしもステージ地形で奇を衒うのではなく、背景演出やギミックで世界観を表現するバリエーションが増えていきました。『スマブラX』第一報ムービーでも大きく取り上げられたステージでもあることから、スマブラシリーズ全体においてもひとつ象徴的なステージだと言えると思います。
原作ゲームの舞台を丸々登場させてしまう周遊系のステージも根強い見どころ。
「スカイロフト」や「ドルピックタウン」、「ウーフーアイランド」がそれに当たります。「ポートタウン エアロダイブ」や「マリオサーキット」など、レース系タイトルのステージも周遊系ステージが採られることが多い。
原作ゲームで思い入れのある舞台を、思わぬアングルから地形を見出してスマブラステージにしてしまう大胆さも楽しい。
ただ、舞台の広さとの相性も大事で、たぶん『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のあの世界を、この周遊系ステージやワープ系ステージに落とし込んでしまうと逆にこぢんまりと収まってしまっていたと思います。そういう点でも、「始まりの塔」という選出は素敵だった。
派手なバトルとは一転して、穏やかな空気が漂う「すま村」も魅力的。
『どうぶつの森』同様、実際の時間帯に合わせて景色を変え、土曜20時にはとたけけまで現れる力の入れようも凄い。『スマブラX』当時、登場ファイター以外のゲームがモチーフとなる初めてのステージだったというのも特筆すべきポイント。
ファイターのホームステージという要素に留まらず、ステージもまた任天堂オールスターゲームを構成する要素なのだと今一度、解釈が広がったステージでした。
「エンジェランド」は、スマブラ最大の広さを誇るステージだけに正直かなり遊びにくい…。しかし、このように終点化してプレイしてみると、さながら『新・光神話パルテナの鏡』ボス戦の円形ホールのようなロケーションに様変わりして、臨場感が増して闘える。
3つの足場で構成される「戦場化」、真っ平らな「終点化」は、たんに地形を変更するだけでなくシチュエーションそのものも変えてくれるステージもあり、いわゆるガチ勢じゃなくてもあれこれ試してみるのも一興です。個人的にはほかに「オネット」が屋上戦に、「海賊船」が物見櫓に、「マリオギャラクシー」が半球形の小惑星になるのがお気に入りです。
設定ひとつで楽しみ方が変わるステージと言えば、「フラットゾーンX」もオススメ。
スペシャル乱闘内にある「画面固定乱闘」でプレイすると、ゲーム&ウオッチのフレーム全体を映したアングルになり、よりコンセプトに近い雰囲気が演出されます。
落選の事情と続投してほしかったあのステージ
『スマブラSP』に登場するステージは全部で103ステージ。
これだけあれば歴代ステージの大半が出てきているのかと思いきや、意外とあのステージもない、このステージも落選か…というものも出てきます。
似たコンセプトを持ったステージがあることで続投が叶わなかった「惑星ゼーベス」「セクターZ」「いにしえの王国(DX)」「ミュートシティ(DX)」「レインボーロード」。「アイシクルマウンテン」「大滝のぼり」と、上下スクロールのステージも軒並み落選しています。
「ポケモン亜空間」は当時、かなり異彩を放ったステージでしたが続きませんでしたね…。こういう形でなくとも背景に多数のポケモンが登場するステージが増えたので、お役御免といった感じでしょうか。
「パックメイズ」はプレイヤー1人1人が専用画面でプレイする3DSならではギミックが盛り込まれたステージだったので、続投ならず。さすがに“携帯モードのローカル対戦専用ステージ”なんてニッチな仕様には出来なかったでしょうしね。
「パイロスフィア」はリドリーのファイター昇格で、むしろ晴れやかなステージ卒業かな。
「バナナジャングル」は、手前と奥の2ラインで構成された異例のステージ。近年の『ドンキーコング』シリーズ本編の雰囲気を再現していて好きなステージだったのですが、今作のステージ切り替えでは齟齬が生じそうなので、続投は難しかったようです。
「大滝のぼり」落選とあわせて、今作はドンキーコングのステージが少し不遇ですね。
『スマブラ for Wii U』でもっとも手間暇が掛かったステージとされる「オービタルゲート周域」も続投ならず。場面転換が激しく、抜け落ちることも多かった上に、ステージ切り替えが重なるかもしれない仕様を考えると、遊びにくさを考慮しての落選だったのかもしれません。
「ヨッシーウールワールド」は、ほかの落選ステージと比べて、あまり落とすべき理由が見当たらないのですが続投ならず。ヨッシーのカラーバリエーションとしてぬいぐるみ風ヨッシーが選択できるようになったことも踏まえて、続投してほしかったステージです。
こうなったら今度は、行き帰りでステージがひっくり返るような「ヨッシークラフトワールド」ステージの登場が待たれます…笑。
そして個人的には続投がなくて一番寂しかったのが、この「Miiverse」ステージ。
いや、続投されなかった理由は明らかですよ。肝心のMiiverseが終了しちゃったのですから続投されると期待する方がおかしな話だったのは百も承知です。
しかし一方で、スマブラのステージにはゲームに限らない任天堂が取り込んできた文化の記録という側面もあります。
「ピクトチャット」「エレクトロプランクトン」「すれちがい伝説」、アシストフィギュアに目を向ければバイト(バッヂとれ~るセンター)、ニッキー(いつの間に交換日記)…
この流れから言えば、Wii UにかつてMiiverseというサービスが存在したという記録をスマブラに残す意味でも「Miiverse」ステージには存続してほしかった。
既存ファイターはMiiverse時代に寄せられたイラストを採用するとして、新ファイターの応援イラストはどうするのか?『スプラトゥーン2』のようにお絵描き投稿機能だけは搭載するのか…と考えていくと、やはり現実的じゃないとも思いますが…。
まだまだ広がるスマブラステージ
いかがだったでしょうか。
さすが全103ステージだけあって、掻い摘んで語っていくだけでもこの文量になってしまいましたが、まだまだこれで終わりではありません。
今後、DLCで追加されるのはファイターだけではなく、ステージもです!
ついつい新参戦ファイターの予想にばかり話題が向いてしまいますが、この新ステージに思いを馳せてみるのも楽しいのではないでしょうか。
大半は、新参戦ファイターに紐付いてステージ追加になるものだとも思いますが、それに留まらない世界観を広げてくれるような思わぬ新ステージの登場にも期待したいところです。
…と言うことで、最後に予想をひとつ。
今年はゲームボーイ生誕30周年。そこで「プププランド(GB)」ステージの要領で、ファイターたちの歴代ゲームボーイタイトルの名場面を転戦していくようなステージがほしい!
『スーパーマリオランド』『メトロイドII』『星のカービィ』『パルテナの鏡(Kid Icarus: Of Myths and Monsters)』『ゲームボーイギャラリー(いまモード)』…。『ゼルダの伝説 夢をみる島』『ポケットモンスター』といったトップビューの作品もあえてそのままの視点で建物に乗っちゃったり…。
「ゲームボーイ」という枠組みを通して、複数タイトルの世界観が1つのステージで展開されるという初めての試みも楽しいのではないかな、と思います。
さて、どうなるかな…。
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